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一八寿し の検索結果 約 325,000 件中 1 - 10 件目 (0.24 秒)


貯金します。




じゃなくて!じゃなくてね!
ポールはおはなやさんだよ!そんでかずやさまのお店をかざってくれるんだよ!妄想だよ!
オウフヒヒヒヒwwww




 ポールが働くマーシャルフラワーのはす向かいにその店はあった。
店に看板は出ていない、が、妙に新しい紫の暖簾に角ばった字で『一八寿司』と染め抜いてあるから寿司屋であることはわかっている。
 マーシャルフラワー、そしてこの一八寿司がある商店街はシャッターがまばらに隙間を埋めはじめていて、活気があるとは言いがたい。
マーシャルフラワーとて儲かっているとは言えず、ポールもこのまま不景気が続くようなら他に仕事を探してくれと店主マーシャル・ロウから言われていた。
親友のよしみで、今まで三食昼寝つきの住み込みで働かせてくれたロウにはポールも感謝している。だが、今追い出されたらたちまち干上がっ
てしまう、だからポールは好景気はすぐそこまで来てるぜとロウを励ました。

「掃除終わったぜ、腹減った」
夕方、閉店準備をしていたポールは売れ残りの花を束ねながら店の奥へ声をかけた。奥からはロウが作る麻婆豆腐のかおりが返事がわり。
やたらと辛いしびれる麻婆豆腐も悪くないと思いながら、ポールは売れ残りの花を捨てに近くのゴミ捨て場へと向かった。

路地の奥、建物の背中同士の隙間のような空間に商店街共有のゴミ捨て場がある、そこへポールが足を踏み入れたと同時に、
「どりゃあ!」
威勢のいい声がして、その声の方から男が三人まとめて吹っ飛ばされてきた。ポールの足元へ転がる。
声の出所はと言えば、ポールには及ばないものの長身の男からで、男は汚れ一つない真っ白な調理着姿で腕を組み、仁王立ちをしていた。
「平八に伝えろ、俺が必ず貴様を頭首の座から引きずり下ろしてやるとな」
低く恐ろしげな声は自信満々といったところ、眉の強い男前は唇をゆがめて笑っていた。
頬には傷が走っており、まなじりの深く切れあがった目から放たれる眼差しも鋭いを通り越して痛いぐらいに力強い。
一見しただけで、普通ならばかかわりを恐れるほど怖い男だった。
吹っ飛ばされた男達はどうにか体勢を立て直すと舌をもつれさせながら、
「頭首は貴方を必ずつれ戻せとおおせです」
「言うことを聞かなければこの店を潰すと」
「それは三島にとってわけないことでしょう」
口々にそう言った。

それを全て虫の羽音をうるさがるようにして聞きうけると、調理着姿の男は跳ね返すようにコンクリート製の灰色のビル壁を殴りつけた。
拳をまったく顧みることのない素手での打撃、その破壊力は驚くべきもので殴られた壁に大きくひびが走った。
男達が逃げていく。ポールの肩に軽くぶつかり、抱えていた花束から百合が一輪落ち、踏みにじられる。

ヒュウ、ポールは思わず口笛を吹いていた。
彼も格闘を本来なら仕事にしていた男である。思わず見惚れた。一連の動作は流れるようで、覚えたてのものではない。長年積み重なった熟練ともいうべきものだった。

「―――貴様か」

調理着姿の男は尊大にまた、腕を組んだ。
その目に睨まれて思わず、ポールは抱えていた花束を放り出すなり反射的に構えを取っていた。
血が沸き立ち、心がひどくはやり踊っている。


「ほう、―――面白い」
さきほどよりは生きた、皮肉げではあるが面白そうな顔をした調理着姿の男は再び腕組みをとくと、ポールへ向かって構えた。

投げ出された花束から散ったはなびらがビル風に巻き上げられ、うなるつむじを巻いている中二人は最初の一歩を踏み出していた。




三島一八
一八寿司の若き店主。
実は寿司界では知らぬ者のいない高級寿司の三島寿司グループ頭首、三島平八の実子。
十数年前、幼少の一八は平八によって、
「三島寿司の頭首たるもの、黒マグロの一尾は素手で捕まえられねばならん」
との教えに従い荒れ狂う冬の日本海に投げ込まれる。
その際胸に大きな傷をホホジロザメにつけられ、その後深く平八を憎んでいる。
三島流喧嘩寿司握術をマスターしているが、握る寿司には魂が無いと昔批判されて後自分の寿司に自信を失う時も。
いつかは平八を蹴落とすべく、手始めに商店街で小さな店を構えているが、連れ戻し後継者にすえたい平八や養子の李から執拗な嫌がらせを受けている。
得意ネタはコハダ。
「平八め…貴様の全て、俺が握りとってやる!」

ポール
格闘家くずれの花屋店員。ロウに食べさせてもらってる。
格闘家じゃ食べられないと思いながらも、くすぶりがち。ポニテ装備。エプロンは黒。
ポニテ装備。髭。指毛。
嫌がらせを受けても立ち向かう一八の姿勢と、格闘家としての興味により惹かれていく。ポニテ。
一八と一度殴り合ってから店に招かれ、流れで一八の寿司を食べる。
美味い美味いと食べるポール(空腹)にちょっと心動く一八。
殺風景な店の内装を見たポールは花を飾ることを提案(そうすりゃ儲かるぜ!)、
「余計な世話だ、……食ったらとっとと帰れ」
かたくなな一八。ポールはそれからちょくちょく殴り合いしよーぜと誘いに行く。もちろんその後は寿司を食わせてもらう。
太い指で大雑把ではあるものの熱い心のこもった花で一八の店を飾る。

「俺のスペシャルな花輪でお前の店の開店、祝ってやるよ!」


一八の義弟。
職人として一八を鍛えるためにライバルとして平八が養子にした。
その卓越した華麗なる指さばきや、魚への造詣の深さは目をみはるものがある。
【銀シャリの悪魔】との異名を持つ。
現在渋谷で一店舗を任されており、フリルシャツのイケメン寿司職人としてマスコミなどからも脚光を浴びている。握りパフォーマンスのラストは薔薇が乱れ飛ぶ。
実子一八への嫌がらせのバリエーションは牡丹と薔薇クラス。
「シャリを甘くみてもらっては困るな」


みたいな。
な。

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